横浜同胞生活センター
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ワクチンに関する疑問や心配に関するQ&A

(公開: 2021年06月30日)
新型コロナワクチンをめぐり、科学的根拠がなかったり、明らかな誤りであったりする情報が巷に氾濫しています。
ワクチン接種をするか、しないかは個人の自由ですが、誤った情報に惑わされてはなりません。
公的医療機関、専門家たちの資料に基づき誤情報に関する見解をQ&A方式にまとめました。参考にしてください。

 

若い世代は重症化しないのでは?
いいえ、これから蔓延すると思われる、デルタ株(インド株)は従来株より感染力が高く、高齢者はもちろん20代から40代の比較的若い世代においても、重症化するという症例が報告されています。
ワクチンの効果が期待できないのでは?
いいえ、ファイザー社とモデルナ社のワクチンは1回の接種で30%以上、2回の接種で90%以上の発症予防効果を得られることが分かっています。従来株はもちろんデルタ株においても、予防効果や重症化のリスクを軽減することが期待できるといわれています。
治験で実験用のネズミやネコが2年以内で死んだと聞いたのですが?
そもそも、コロナワクチンの動物実験が行われて、まだ2年もたっていません。また、実験用のネズミの寿命自体2年程度です。ヒトに関する研究の前段階としての動物実験でネコは使われません。
治験が終わっていないので安全性が確認されていないと聞いたのですが?
日本で主に使用しているファイザー社とモデルナ社のコロナワクチン(mRNAワクチン)は、、基礎研究、動物実験、治験などが省略されることなく実施され、リスクを上回る臨床的に意味のある有効性が確認されています。その上で、いつまで効果が持続するかという長期の有効性を確認するための治験が継続して行われています。
ワクチン接種による副反応や長期的な安全性について知りたいのですが?
mRNAワクチンは半日から数日で分解され、ワクチンにより作られるスパイクタンパクも約2週間以内でほとんどがなくなります。アナフィラキシーの症状は接種後に現れますが、接種会場で待機している医師たちが処方にあたることになっていますので、それほど心配しなくてもよいと思われます。これまでのワクチンでも、副反応が長いあいだ続いたという症例もなく、長期的な安全性について特段の不安があるということはないと思われます。心配であれば、かかりつけの医師に事前相談することをお勧めします。
12歳から15歳までの子供に対するワクチン接種は心配です。
12歳から15歳までの子供に対する、ファイザー社製ワクチンの臨床試験結果が論文として公表されました。この臨床試験は、12歳から15歳までの2260名が対象で、半数はファイザー社製のワクチンが2回投与され、残りの半数は偽薬が投与されました。その結果、ファイザー社製ワクチンの安全性と高い効果が確認されました。副反応は16歳以上と同様の傾向で、局所の疼痛、全身倦怠感、頭痛などが見られましたが、1日から数日で軽快しました。2回の接種により獲得される中和抗体の量は、16歳から25歳に比べて約1.8倍程度高いことがわかりました。偽薬投与群では16名が新型コロナウイルスに感染し発症しましたが、ワクチン接種群では発症者は認められませんでした。
不妊が起きると聞いたのですが?
これまでのワクチンで不妊が起きたことはありません。コロナワクチンでも不妊が起きるという科学的な根拠は全くありません。アメリカで行われた研究でも、流産や早産、先天形態異常が起りえないことが確認されています。
ワクチンが卵巣や精巣に蓄積すると聞いたのですが?
ごく微量のワクチンが一時的に付着したということはありますが、蓄積するというのは明らかな誤りです。ワクチンが卵巣や精巣に蓄積することはありません。したがって卵子や精子に影響を及ぼすこともありません。
遺伝子が組み替えられると聞いたのですが?
日本で主に使用しているファイザー社とモデルナ社のコロナワクチン(mRNAワクチン)は、病原性を弱毒化して製造した従来のワクチンと違い、ワクチンが遺伝子に組み込まれる可能性はありません。ヒトの遺伝情報はDNAの形で細胞の核の中に保存されていますが、mRNAは細胞の核に入ることができません。

朝鮮総聯新型コロナ対策室 2021.6.29